ありがとう＆あいしてる
人はそれを奇跡と呼ぶかもしれません。あり得ないことが起きたのだ、と。
しかし、忘れてはいけません。奇跡は起きるものではなく人が生み出すものだ、ということを。
２年間の長い物語は、すべてを救済して終わりました。
敵に勝利しておしまいでもなく、刺し違えて最後でもなく、真にこうでなくてはいけない、という終わり方をしてくれました。
２年もたつうちに忘れかけてはいましたが、「あたりまえの日常が続くこと」こそが、最初からこの物語の目的だったではありませんか。
あの激しい戦いの中でさえ、そのテーマははっきりと貫かれていました。あの木の下でのふたりの会話。あれは、強大な敵を前に現実逃避しているのではありません。守るべき目的を、ふたりではっきりと確かめあっていたのです。
ごく普通のそれが日常、決して無くしたくない！
だから、すべてが終わった後も、あたりまえの日々は続いていくのです。そうでなければならないのです。
ふたりのそばには、メップルがいて、ミップルがいて、ポルンがいて、ルルンがいて、そして……ひかりがいる。
みんなの限りない未来に、幸あれ。
