どききゅあブログ

食べたものとか乗ったものとか、いろいろな日記です。

隠されたプリキュアの歴史

ふたりはプリキュア」には、実は雑誌に連載された原作がある。少女向け月刊誌の「ぷりてぃ」で1996年の6月号から8月号まで連載されたもので、タイトルは「ふたりのプリクラ」。ふたりのヒロインが、当時人気絶頂だったプリクラを使って変身し、敵と戦うというものだった。
この作品は、連載開始と同時にプリクラ(厳密に言えば本家プリクラとその類似品)の権利関係の争いに巻き込まれ、同時に進捗していたTVアニメの話も流れてしまった。当時のアニメ雑誌には、10月3日放映開始という記事まで載っていたにもかかわらず。
その上、連載3回目で掲載誌である「ぷりてぃ」が休刊となってしまったことが、この作品の致命傷となる。「ぷりてぃ」を出していた出版社は休刊直後に倒産し、「ふたりのプリクラ」の原稿は行方知れずになってしまった。その原稿の一部が漫画古書店で発見されたことは記憶に新しい。一時期、残っている雑誌から復刻しようという動きもあったが、ページ数が少ない(扉絵まで全部収録しても78ページしかない)ことや、権利関係が複雑であったため断念、「ふたりはプリクラ」は完全に幻の作品と化してしまったのだ。
TVアニメ「ふたりはプリキュア」の劇中で、ポルンがプリキュアのことを「プリキュラ」と言い間違えるのは、表に出すことができない原作への、制作スタッフのせめてもの感謝の気持ちなのだろう。さすがに「プリクラ」はまずいと判断して「プリキュラ」となったのだと思われるが。

ネタですよ。念のため。